下流部は筑後、佐賀両平野のクリーク地帯であり、有明海に流れ出た水を再び陸地に引き戻して利用するという、アオ(淡水)取水に支えられていた。クリーク地帯とは、山と海からの水と土を共に受け入れる世界であり、アオは再び川に戻され、有明海の漁民がノリ漁場を養う水となった。筑後川とは山と海とが力を寄せあって、水と土を作り出してきた川であった。


筑後、佐賀両平野は、アオ取水に支えられた山と海からの水と土を共に受け入れる世界であり、文字通り“人と水との共生”によって形成された世界であった。又、江戸期の千栗、安武堤防や明治期のデレーケ導流堤等の、自然素材を利用した高度な水利技術が各所に残っている。
干満差6mに及ぶ有明海の干潟と、海水と淡水が交り合うクリーク地帯には、ムツゴロウやワラスボ、エツやシチメンソウ、片葉のヨシ等この地域特有の動植物が生息し、濃密な自然空間を作り出している。
下流域には徐福と御手洗井戸や片葉のヨシ伝説、弘法大師とエツ等数多くの伝承、伝説が残っていて、流域に点在する遺跡、古墳群や地名、人名等と併せて、中国、朝鮮半島との交流の歴史を物語っている。

クリーク世帯の風土と水利用技術
/蔦川正義
「城原川多自然川づくり」
徐福、エツ伝説と東アジアと
の交流/大矢野栄次

●「環境保全と住民参加」を軸とした河川法改正の原点となった水郷柳川の掘割り再生、広松伝さんら行政と住民が一体となったこの取り組みは今、掘割りと住民との“水の共同体”復活と“柳川水条例”として結実している。
●流域連携の草分けとなった筑後川フェスティバルをスタートさせた大川、活性化協議会等を軸とした地域再生と流域交流の取り組みが続けられている。又、筑後川河口や諌早干拓での汚染が進む有明海では、沿岸住民、漁民による広域的な連携と活動が始まっている。
●筑後川流域からの大量の流域外取水に依存している福岡都市圏は、反面で全国有数の節水、水循環都市であり、節水コマ普及や雨水利用、地下浸透型鋪装等への取り組みを推進している。他方、「はかた夢松原の会」や多数の住民団体による水環境への取り組みと、筑後川流域との交流、植林活動等も盛んに行われている。

柳川「水の会」/広松伝 「大川活性化協議会」/「かっぱ
連合」

「大川ボランティア協議会」
「はかた夢松原の会」

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