「日田考古学同好会」  

地域で紹介したい自然・歴史・文化・工業・産業など
・日田周辺の遺跡発掘報告、見学講演会etc
紹介・解説できる人・団体(ボランティア学芸員)
 
利用・交流できる施設
・交流研修拠点/別府大学日田歴史研究センター(日田市田島2-228-5・0973-23-7344)
お問い合わせ先
 

 十年前…。全国の考古学ファンの注目を一身に集めた佐賀県吉野我ヶ里遺跡には、連日のように見学者が詰めかけました。
同じ頃、我が町日田でも権力者の台頭を予感させる最古の豪族居館跡、小迫辻原遺跡が発見され全国の研究者から熱い視線が注がれていました。
 この様に考古学を取り巻く環境が大きな盛り上がりを見せる中「日田考古学同好会」は第一歩を踏み出しました。大分自動車道の建設に先立つ発掘調査は日田市にとってこれ迄にない大規模かつ本格的なものであり、前述の小迫辻原、草場第二など驚くべき内容をもつ遺跡が次々と発掘、公開されました。市民の関心の深さは、その都度開催される現地説明会への参加者の数が示しており、説明を聞き乍ら「古代日田の事をもっと詳しく知りたい。」そしてその為の「考古学を学べる場所があったら…。」と、その開設を待ち望む声は少なくなかったと思います。
 そんな気運の高まる中、梶原秀彦さんの並々ならぬ熱意と行動力を“核”として、日田考古学同好会は発足しました。
 以来、会では学会を代表する講師を招いての記念講演の開催、また発掘現場からの報告会、各地に点在する重要な遺跡見学、資料館を訪ねる旅等、多様な視点から考古学を学んできました。これらは、幅広くその知識を得る場所であり、又、何よりも昔の人々の心にふれあう大切な場でもありました。
 こうして今十年の節目を迎え、静かに遺跡に立ってみると、次第に目の前に広がってくる豊かな自然と、その中に生きる人々の姿。そこには自然に対する畏敬と感謝の気持ちが自ずと湧いてきます。そして同時に、授かった命を寿ぐ、素朴な先祖の生活が浮かんできます。
 私達は、この心を決して過去のものにするのではなく、未来に引き継ぐ最も大切なものとして考えなければならないと思いました。
 日田には、まだ数多くの遺跡が眠っています。私達の先祖が残してくれた貴重な文化財と、それを取り巻く死産環境を大切にしながら、次代を担う子供たちに残していきたいと願っております。
 今後は保存のための活動や学習も重要な課題になってきます。ひたの歴史を語り継ぐ会として新しい展望に向かって、有意義に、そして楽しく活動していきたいと考えております。


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