南小国/「清流の森、大谷山峡谷」の自然 斉藤寛

地域で紹介したい自然・歴史・文化・工業・産業など
・筑後川源流の自然/大谷山峡谷、清流の森(平野台水源)
・南小国町周辺の歴史、風土、観光
紹介・解説できる人・団体(ボランティア学芸員)
・小国郷自然観察会(代表/木山哲朗、メンバー80名余)、南小国「清流の森」の整備(町役場)
利用・交流できる施設
・自然休養村管理センター(町役場、林務観光課)
お問い合わせ先
・南小国町教育委員会  TEL.0967-42-0047 
・社会教育委員長/斉藤寛  阿蘇郡南小国町赤馬場1900-1 自宅:TEL.0967-42-0065

南小国町は、九州のほぼ中央、県の北東端部に位置し、阿蘇外輪山の北山麓にあって北東及び西部は大分県に接し、筑後川の源流域を形成する総面積11,586haの中山間地で430〜945mの間に集落・耕地・山林原野が開け、1,000m以上の九重山系の山々が連なり南西に向かって裾野を形成しています。土壌は、阿蘇火山の影響が大きく黒色土・褐色森林土が広く分布し、」山麓を中心に腐蝕に富んでいます。気象は山間高冷地のため昼夜の温度差が大きく、夏は比較的冷涼、冬は雪景色が見られることもあり、年平均気温12.7度C、降雨量は年間2,400m/mと多雨で、このため森林の成長に大変適しているといえます。
 産業は、高冷地野菜、米、シイタケ、畜産、花きなどの農業と林業を組み合わせた総合的複合経営が行われ、林業は古くから人工造林が盛んで、特に良質材の小国杉は有名です。また、牧野の天然のくぬぎ林を活用したシイタケ栽培も盛んです。
 観光は、国民保養温泉地に指定されている黒川、小田、白川、田の原、満願寺などの温泉郷と自然景観の良さ、北条氏ゆかりの地、満願寺などの多くの文化遺産に加え、阿蘇・くじゅうのゴールデン観光ルートの沿線上にあり急成長しています。

健康とゆとりの森整備事業(清流の森)
南小国町は、平成2年度に策定した地域森林計画のうち、瀬の本・大谷地区を保健・保養および教育的利用の場として活用する計画をしています。
 近年の週休2日制の定着等による余暇の増加に伴い、休日を緑の中で健康的に過ごし、ゆとりを取り戻したいという意識は着実に増えてきています。
 そこで、南小国町は、町特有のすばらしい大自然を利用し、森林浴・自然観察・キャンプなどが体験できるような施設を整備しました。
 森はそれぞれ「森林浴・自然観察ゾーン」、「生産・体験学習ゾーン」の2つに大別され、その中で8つの森を形成しています。
 それぞれの施設では、自然の中での散策やハイキング、子ども達のドングリ拾いやシイタケ原木の生産などが体験できるようになっています。
名 称 内     容
どんぐりの森 子ども達のどんぐり拾い、しいたけ原木の生産などを体験することができます。
照葉樹の森 カシ類などの常緑樹を主体とした自然林で、水源の環境保全を主な目的とした森です。
自然観察の森 ブナ等が混成する自然林と低木林の中にある奇岩群、冷泉のすずめの地獄などがあり、散策しながら観察をすることができます。
き よ ら の 森 南小国町をイメージするのにふさわしいスギの大木の中で森林浴を楽しむことができます。
紅 葉 の 森 カエデ類、ケヤキ、ホオノキ等、様々な種類の美しい紅葉を満喫することができます。
せせらぎの森 森にある美しい渓流の中で、夏は水遊び、秋は紅葉を楽しむことができます。
憩 い の 森 スギ林、広葉樹、隣接する放牧地と、変化に富んだ景観が楽しめ、林の中に自生している希少植物も観察することができます。
きのこの森 クヌギ、コナラ林の中で様々な種類のきのこを観察することができます。

●水環境対策等の取り組みについて●
当町では、自然環境を基調とした「きよらの里づくり」を基本構想とし町づくりを行っています。筑後川の源流域でもあるため、無秩序な開発行為による自然環境の破壊を防止するため、南小国町環境保全要綱を平成元年4月1日に制定しました。500u以上の開発行為を行う場合、事前に協議を行い自然環境、生活環境を保全するというものです。
 また、町内河川の水質検査等や、未処理の生活排水が河川に流れ込まないよう平成7年度より下水道事業に取り組んで、水質汚濁防止に心掛けています。

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